リメイク版は少しだけ難易度が下がった気がする

何気無くふらっと寄った店に
PSP リメイク版の『ペルソナ』が中古で売られていた。

学生時代に寝るのも忘れて夢中になったのを
今でも覚えている。
そう言えば友人に貸してそのまま帰って来ていない。
今更返せと言うつもりは無いから良いけど……。

しかし、思い出すとまたやりたくなる。
という事でここで見掛けたのも何かの縁とばかりに
買ってみた（笑）




本編はひとまずおいて、
オープニングテーマ
「Dream of Butterfly」がとても気に入った。

この歌の何に衝撃を受けたって、
それがあまりにもきれいな呪詛だった事。
歌詞のテーマを一言で言うと、
恋人に依存していた女性が、その依存が依存であり
夢であったと気付いてしまうという内容。
ここに『ペルソナ』の主要なモチーフである胡蝶の夢が混ざり、
幸せな夢から覚めた（覚めてしまった）人は
どのように生きればいいのかという
逃げようのない不安を表現したムービーとして出来上がっている。


「うつろう この世界 何を信じて生きればいい？」
それだけでも個人の精神、特に表層と深層の二面性、
まさにペルソナを扱った本作に合う内容と言えるけど、
歌詞の最後の部分、これが実に厄い。

「あなたの せいだと 気付いた自分の弱さ 全て」
いつまでも見ていたかった幸せな夢から覚め、
辛い現実と向き合わなければならなくなった「彼女」は、
現実と向き合う力がない事を、
それまで依存していた「彼」のせいだと非難する。

このあからさまな病み。
理不尽でありながらそう呪わざるを得ない救いようのなさ。
ただでさえメンタル方面の厄さと親和性が高い『ペルソナ』の最初に、
ここまであからさまな呪詛を持ってくるとは。

恐れ入りましたｗｗｗ


しかし、それほど厄い歌詞でありながら歌はよい。
映像も、その病を秘めつつ、ところどころ見せつけるように
闇を剥き出しにしていて実に美しい。
異質な美しさではあるけどね（＾＾；



余談になるけど、
主に BGM が全てボーカル曲になったことに起因して、
Amazon レビューでは評価が真っ二つに割れている。
まさに「うつろうこの世界何を信じて生きればいい？」ｗｗｗ
旧作に果てしない思い入れがある方は
面白いので眺めてみると良いと思う。

タグ：ペルソナ PSP リメイク