ショックで暫し放心

携帯にお茶を飲ませてしまった。


それはとある仕事の打ち合わせ中の事だった。
お茶を飲みながら打合せ。
よくある光景。

資料を見ながらの打合せ。
これもよくある光景。

書類に気を取られ
側にあった湯飲みを倒してしまい
お茶をこぼす。
これはたまにあるかも知れない光景。


が、


携帯にこぼれたお茶が
ジャストミート！！
これはたまにも稀にも無い光景Σ（￣□￣|||

机の上に携帯を置いていたのが良くなかった。
こぼしたお茶をもろに携帯に浴びせてしまった。

即無事を確認すべく携帯を見ると
電源が入っていない。
電源を切った覚えは無い。
電源を入れようとしても入らない。
充電は十分にしてあった筈だから電池切れではなさそう。

ガーーン！！！
これはどう考えても壊れたという奴では。
まさかこんな事になるとは。

そこからはもう阿鼻叫喚の地獄模様。
最近は携帯が煩わしく感じる事もあるくらいの仕事の連絡以外で
携帯を使用しなくなっていたとしても
いざ
携帯が壊れてしまってはもう居てもたっても居られない。

決して多くはないアドレス帳も
そのうち載せようと思っていたネタ写真も
全てが水泡に帰していた……。


ああ！早く！
早く携帯をなんとかせねば！！


急いで携帯ショップへ向かう
何とかしなければ不足の事態に対応出来ない 。
（既に不足の事態だがそこは目を瞑るところだということをここに記しておく）


そう言えばつい先日も携帯を忘れた挙句にお金も下ろし忘れたまま
日曜日の深夜、仕事に向かってしまい
帰りのタクシー代を仲間に借りてしまった事を思い出しながら
急ぎ携帯ショップへ向かう。



ああ
最近は煩わしさすら感じていたのに
失ってしまった途端に
もう不安で不安で堪らないこの感覚は何！？

まるで
好きでもないと思っていた恋人が
置手紙を残して蒸発してしまった時に
恋人の大切さを初めて実感するダメな奴の様じゃないかっ！



一縷の望みを胸に
携帯ショップへ持ち込み修理を依頼してみた。

中の方まで完全に腐食していた場合は直らないと言われたが
すぐにふき取ったから大丈夫だと思いたい。
駄目元で修理を依頼。


なんかついてないな。
あまりのショックにダメージが大きい。
携帯が無事に復活する事を祈りたいが
今は
そんな気力も無い。



はぁ
溜息しか出ないな……。

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